環状列石の付近にはクルミやクリなどの種実類と呼ばれる木が多く見られます。種実類の果実や種子は固い皮や殻に包まれていますが中の実は食用となります。
また、秋には大量の実が収穫でき、キノコ類なども多く見られます。
小牧野遺跡からは縄文時代後期と推定されるクリやクルミ、ドングリなどの花粉化石が見つかっています。これらの植物は現在でも遺跡の中で観察することができます。
遺跡で見られる主な木は以下のとおりです。
コナラ
小楢(ブナ科コナラ属)
葉は楕円形。形はナラの仲間独特で、その中では最も小さい。葉は葉柄(葉と茎をつなぐ部分)があり、縁にはギザギザがある。
コナラの実(どんぐり) | コナラの苗 |
ミズナラ
水楢(ブナ科コナラ属)
葉は楕円形、基部はくさび形に狭くなり、葉柄(葉と茎をつなぐ部分)がなく多数の葉が重なり合っているのがミズナラの特徴。縁には大型のギザギザがある。
ミズナラの実(どんぐり) | ミズナラの苗 |
クリ
栗(ブナ科クリ属)
落葉樹。葉は楕円形で縁は鋭いギザギザがある。全体としてクヌギと似ている。ギザギザの先まで葉緑素があり、緑色をしている点がクヌギと異なる。
栗の実 | 栗の実(いが) |
オニグルミ
鬼胡桃(クルミ科クルミ属)
葉は卵状長楕円形で毛が多い。堅果(ナッツ)の仲間。
殻が厚く、ごつごつしている。
クルミの実 | クルミの実 |
ヒメグルミ
姫胡桃(クルミ科クルミ属)
葉は卵状長楕円形。堅果(ナッツ)の仲間。
オニグルミの殻がごつごつしているのに対し、ヒメグルミの殻はすべすべして平たく頭頂が尖って簡単に割れる。
ヒメグルミの実 | ヒメグルミの実 |
ツノハシバミ
角榛(カバノキ科ハシバミ属)
葉は卵形、葉脈が葉の裏側に盛り上がる。表が濃緑色で裏が緑色。
果実は堅果で、果実を包む筒状の総苞は緑色で外面に刺毛を密生し、くちばし状に長く伸びた形からツノハシバミの和名がついた。
ツノハシバミの実 |